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こちら、ドワーフ・プラネット ( Yahoo!ブログより )
ファンタジーや神話、子どもの本について等、
のんびり書き記したブログのアーカイブです。
月曜から日曜まで、『日常』は、太陽系の7惑星。
そのはざまに浮かぶ、『矮惑星』のような、
夢見がちな時間の記録として。
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DAILY:
TITLE: コボルト
CATEGORY: メルヘン雑記
DATE: 02/08/2011 13:16:15
大学を卒業して、 わずか2年ほど 某都市銀行の、 東京事務センターに 勤務していました。 渋谷のOLライフ・・・
過去の来歴中、 もっとも華やかで、 空虚で多忙で、 近未来的な 2年間だったな~
昼夜を問わず、 煌々と灯がともる ガラス張りの巨大な密室・・・ 赤いランプボタンが、あちらこちらで点滅し、 大型コンピュータが林立する、マシン・ルーム。 機械のため、年中一定に冷房され、 四季のめぐりにも気がつかない空間は、 まるでSF映画の舞台・・・無機質な、『異界』。
コボル(COBOL)という、 英語に似たプログラミング言語を使って 一日中、事務的なデスクワークや、端末入力のお仕事。 やがて日本語を忘れ始め・・・新聞はもちろん、書物の活字が 読めなくなる・・・目を通すのがメンドくさくなり、 活字人間の自分にとって、それは異常事態だったはずなのに、 「ここで働いていれば給料も貰えるし、居心地もまあまあだし」
オフィスライフ、あれはあれで、楽しかったけど・・・ あのままの環境にずっと居たら、ファンタジーや童話を書く夢は、 いつのまにか、コボル言語に浸食され尽くしていたのかも・・・
結婚・出産・育児・・・会社を辞め、平凡な道を選んで、 歩いてきたから見える風景もあったんだよね、きっと。
コボルトは、ドイツの民話に登場する妖精で、 民家に住みつき、こっそり家事を手伝ってくれたり、 少年の姿で、人間の子と遊んだりすることもあるそうです。 ・・・英語圏ではゴブリンと呼ばれ、 人間に敵対的な、地下の宝を護る坑夫のイメージ、なのだとか。
たしかに、プログラミング言語(COBOL)で 構築されたシステムは、 銀行のマネーや情報という「財」を、人目につかない裏方仕事で 日夜コツコツ運んだり蓄えたり・・・その複雑・精密な仕組みは、 巨大迷宮に住む「ゴブリン」一族の魔法のなせる業、 と呼ぶのにふさわしい・・・ ハリー・ポッターにも「ゴブリン銀行」が登場してたっけ。
子どもと遊んでくれる「少年姿のコボルト」の方が、でも 自分としては、ダンゼン好きだ・・・たとえ魔法の力は小さくても。 (ほんとの妖精は、何気ない暮らしや 自然の移ろいの中でふと出会う存在・・・なんじゃないだろうか)
ホームページを開設しようとして、久々に コンピューター言語っぽいものを見かけたら、 はるか以前に習った会社でのお仕事、ちょっと思い出しました・・・
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