1年ほど前、美和さんの個展のメインテーマに
「十番目の王子」をもってくるという光栄な企画を頂き、
以来、二人であれこれイメージを模索して参りました。
「個展」という〆切日が設定された、連作絵。
万事に安易な私は、
「とりあえず個展をのりきりましょうよ。
連作絵がそろえばなんとかなるよ。
お話は絵に合わせますって、大丈夫~」
のスタンス。なんという、いい加減さ。
美和さんの「華麗で知的な連作」が会場の壁を埋めれば、
きっと素敵な個展になるよ、と基本的に楽観。
ところが、です。
美和さんの辞書に「安易」はなかったのです。
美和さんの徹底した考証・驚くべきイメージの飛翔で、
「十番目の王子」は、
当初に私が考えていたストーリーを軽々と超え、
はるかに硬派な「創作神話風の絵本原画」として、
いきなり完成しそうな予感。
そのうえ、絵本原画の傍らで物語の読み聞かせ、という
難易度の高いお題まで、我が身に降って参りました。
絵に合わせての文章推敲の詰めと、
音楽の助けを借りての読み聞かせの練習とが、
当面に迫った私の課題です。(> <)