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ファンタジーや神話、子どもの本について等、

のんびり書き記したブログのアーカイブです。

 

月曜から日曜まで、『日常』は、太陽系の7惑星。

そのはざまに浮かぶ、『矮惑星』のような、

夢見がちな時間の記録として。

 

 

ホームページ「黎明のほのかな翼」

 

も、どうぞよろしく☆

 

 

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MONTHLY: 2015/03

 

 

TITLE: ヤマトタケル・未熟な英雄

CATEGORY: (考察) ヤマトタケル DATE: 03/31/2015 18:38:12



ヤマトタケルの物語の魅力は、
父王から戦いに次ぐ戦いを命じられ、
各地を流浪する豪胆な英雄が、
ふとみせる弱さや優しさ、そして悲しみの情だろう。

子どもの頃に初めて古事記物語を読んだとき、
白鳥となって飛び去る最期の情景が、
とても鮮烈な印象だった。

今改めて考えると、
ヤマトタケルは、完璧な英雄ではなく、
だまし討ちで手を汚し、
暴挙や見通しの甘さで窮地に陥りもする、
未熟な面を持つ風雲児として描かれている。

そして、その未熟さ・不完全さを
巫女的な女性達による助力で補われている。
まるで月の女神に愛され命を落とす狩人オリオンのように……


そういえば、
先日の夢に出てきたヤマトタケルは、
可愛い少女の姿だった……
古事記で描かれるヤマトタケルは、
豪胆さとは裏腹な悲哀の情を垣間見せるが……

たとえば、大きすぎる服を着て、
身の丈に合わない剣を抱えて、
迫りくる炎を
「ここでやられてたまるか」
とにらみつける幼い瞳……
なんてヤマトタケルの内面性をやや誇張して想像すると……
悲劇のヒーローとして応援したくなったり?
先住民にとっては、征服者なのだけれども。

 

 

 

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TITLE: ひねもすのたりのたり・・・

CATEGORY: 徒然記 DATE: 03/30/2015 23:35:21



今日は、特に予定がないので、
シノブくんのお話を書き始めようと思ったのですが、
うだうだモードに入ってしまい、自滅・自爆しました。

例によって、娘に
「だんだんひどくなる、前より下手な絵になってる」
と突っ込まれつつ、まったくそのとおりだと思いつつ・・・

桜の季節だし。
気が散る、気が散る、気が散る・・・

 

 

 

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TITLE: ヤマトタケルと蜘蛛男(2)

CATEGORY: (考察) ヤマトタケル DATE: 03/25/2015 08:33:38



ヤマトタケルとアフリカ神話の蜘蛛男アナンシとを比較しながら、
古事記の物語の特徴にそって、幾点か考えてみたい。


(共通点)

・トリックスター的(計略をもちいて強敵に勝つ、うっかりして自滅する)

     ……乱暴な少年、女装、連戦の勝利、失言や軽率さが命取りになる


・女性の助力(ヤマトヒメ、オトタチバナヒメ、ミヤズヒメ)

     ……伊勢の巫女、竜宮の姫、月の女神 など
       始原の女神の面影 ~妻アソの存在~


・文化英雄的(道具を使う、火起こしと火伏せ、農地の灌漑)

     ……クサナギノツルギ、火打石、信夫の里のオロチ退治


・水神=龍神の助力(女性を通して付与されるが、過失により失いもする)

     ……アメノムラクモノツルギ、航海運


(相違点)

・白鳥神話(北方シャーマニズム的、冬に敗れるが再生する陽光神的)

・挿入される和歌などの叙情性




(……など、大雑把に思いつくままメモしてみたが、
出来れば今後、各項目ごとに、もう少していねいに考えてみたい、と思う)

 

 

 

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TITLE: ヤマトタケルと蜘蛛男

CATEGORY: (考察) ヤマトタケル DATE: 03/23/2015 00:46:37



九州では、蜘蛛のことをコブというそうだ。
コブガハラ(古峯)という神社が、栃木県の鹿沼市にあるが、
祀られているのはヤマトタケルであり、創建者は藤原隼人だという。
隼人(ハヤト)は、熊襲(クマソ)とならんで九州系の呼び名である。

ヤマトタケルは、景行天皇の皇子で、
クマソタケルをはじめ各地の豪族を制圧するが、
転戦の末に傷つき、故郷ヤマトを慕いながら命を落とす。
悲劇の英雄として、古事記に描かれる伝説的な人物だ。

そのヤマトタケルが、なにゆえコブガハラ様として祀られるのか。
思いつくまま、書き留めておきたい。

蜘蛛(コブ)信仰というものが、古代、たとえば縄文時代あたりから
日本にあったのではないか、と仮定してみる。

人類の祖先はアフリカ発祥で、世界各地に広がったことが、
遺伝子的に、かなり解明されているらしい。
アフリカの神話には、アナンシという蜘蛛男と、アソというその妻がいる。
はるかに遠く、海をへだてて、
アメリカ大陸の神話の古層にも、老いた火の神と、その妻の蜘蛛女がいる。
もしも、人類の遺伝子の旅の途上で、
アフリカ発祥の蜘蛛の神が、古代アメリカ大陸まで伝播していたならば、
古代の日本列島に、蜘蛛神への信仰が伝わっていたとしても不思議ではない。

アナンシは、蜘蛛の姿だったり人の姿だったりする。
月の由来など、天地創造にかかわるアフリカ神話に登場し、
人間に狩りや農耕・灌漑の知恵をさずけ、雨を恵み、山火事を消したりする。
文化英雄の顔をもつ反面、ずるがしこく、かつ間抜けな失敗をする。
ユーモラスなトリックスターとして、日本でも絵本の読み聞かせや語りの場で、
今なお活躍している、とても親しみやすいキャラクターだ。
妻のアソとともに、「物語の祖」と呼ばれている。
そんな多彩でいきいきとした「蜘蛛男」アナンシの特徴と、
ヤマトタケルの物語とを、比較してみたい。

福島県福島市の伝説では、
むかし、あたりいちめんの泥湖に棲むオロチを、ヤマトタケルが退治した。
そのとき、逃げ出したオロチが岩を砕いて、泥湖の水が放流され、
豊かな信達の野が拓かれた。
オロチが海へと逃れた跡が、阿武隈川だという。

この福島市のオロチ伝説の中で、ヤマトタケルは
灌漑により広大な農地を拓いた「文化英雄」として語られている。
そして、農耕と水の神として古来より信仰の対象だった信夫山には、
古峯(コブガハラ)神社という、巨岩洞窟を祀る鳥居と社があり、
ふもとの地域では、火伏せの神として信仰を集めてきたという。

コブは、九州では蜘蛛の呼び名である。
ヤマトタケルの「タケル」とは、制圧されたはずの、九州の豪族クマソタケルから
年若いヤマトオグナ(ヤマトの少年)へと、奇しくも贈られた名であった。
名の意味を思えば、ヤマトタケルとは、
クマソとヤマトとの狭間に立つ存在ではないのか。
九州には、火の山アソがあり、偶然にもアソとはアナンシの妻の名である。
そして、九州は、ヤマトに抵抗し滅ぼされた「土蜘蛛」たちの地であった。

コブガハラとは、古代、蜘蛛神がおさめる地だったのでは……?
その古代の蜘蛛神の面影を伝えるのが、
コブガハラ様、ヤマトタケルの物語であったとしたら……?

ふと、そんな問いが胸に浮かんで、もう少していねいに、
ヤマトタケルの神話を読みたくなってきた。

 

 

 

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TITLE: コブガハラさま

CATEGORY: (考察) ヤマトタケル DATE: 03/21/2015 13:54:14



ヤマトタケルは、福島市では「信夫山と泥湖伝説」の英雄として語られる。

昔、信夫山は泥湖に浮かぶ島で、農耕・水の神として信仰されていた。
あるとき一面の泥湖に棲むオロチを、東征中のヤマトタケルが退治した。
オロチが岩を砕いて海へ逃れた跡が、阿武隈川。
泥湖の水は、岩から海へ注ぎ、豊かな信達平野が拓かれたという。

           (参照:信夫山ガイドブック 福島市発行 2007.4.1)

この伝説を知った当初、東北にとって征服者のヤマトタケルがなぜ創世の英雄なのか、不思議に思った。
古事記にヤマトタケルが陸奥に遠征した物語はない。
が、コブである……コブ(蜘蛛)が、気になる。


シノブくんの物語を考えたとき、当然ながら、
この「ヤマトタケル対オロチ」という華のある伝説が思い浮かんだ……
が、何故にヤマトタケルなのかがサッパリ理解できず、見送った。

オロチは川や海・湖の主、
しかも岩を砕いて泥湖を放流し、阿武隈川や信達平野を拓いた伝説の主体も、
実はオロチである……蛇神信仰は、汎世界的な古代宗教なのだ。

そして、信夫山には「オロチ対大ムカデ」の伝説も残るが、
類話が中国にもあり、どうやら蛇は水神系、大ムカデは光明神系らしいと、
ざっくり見当をつけてみた。

たとえば歴史的には、蛇信仰をヒンドゥ教由来・シヴァ信仰の物部氏系、
対する光明神信仰を、弥勒信仰(ミトラ教の影響を受けた仏教)を採り入れた蘇我氏系……
と、とてもざっくり対置してみた。
それが、これまでの自分なりの信夫山伝説の理解、だった……


そして、 そんなあやふやな理屈に対して、
「ふぅん? そうなの?そうかもね……そうじゃないかもね」
にっこり。(^-^)
という「まるきりオハナシな人」のシノブくんは、別次元なのだ……
そう、童話やファンタジーの創作は、別の思考回路なのだと思う。


……で、
創作にとっては、見送ったアイデアであるヤマトタケル伝説……
どうでもよいのだが、
なんだか気になる「コブガハラ(古峯)さま」なのだった。

 

 

 

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TITLE: ヤマトタケルの夢

CATEGORY: (考察) ヤマトタケル DATE: 03/21/2015 00:29:25



福島市の信夫山ガイドブックを眺めていたら、
東端に「古峯神社」という、
火伏せの神様を奉る巨岩洞窟がある、とのこと。

古峯はコブガハラと読む。コブ!
九州では、蜘蛛のことをコブという。
火伏せの蜘蛛神かしら?

調べてみたら、コブガハラ神社は、
栃木県鹿沼市に鎮座する社が有名で、
藤原隼人がヤマトタケルを奉った神社だという。
隼人……九州系の名前だ。
そして、ヤマトタケルの冒険譚にちなみ、
火伏せや海運に功徳のある神社だという。

コブガハラ様。
火伏せに海洋にコブ(蜘蛛)の神様が、ヤマトタケルですって?
彼も、古代神アソやアナンシの系譜なの?


ガラケー片手に、
Wikiでヤマトタケルについて読んでいたら、
ついウトウト……夢を見ました。

ヤマトタケルが終焉の地への旅の途中……
お伴の兵士の列もあり、一人ぼっちではないのですが、
何故かプリティーな女の子の姿。
赤い飾りのついた白い衣装の巫女さん、
アニメ調ではなく、実写ドラマ風の夢なのでした……
(*'o'*)ハッと目が覚めて、
(ΘoΘ;)いやいやヤマトオグナ(少年)というのだから、
当然ヤマトタケルは男子だよね、などとイラストを描きました。(^_^;ヾ(^_^;


夢はエンターティメントですね……この夢には続きもありました。
夕暮れ時で山中に野宿よりはましだろうと、
延々と石段を登るんですが、この石段、らせん状でして、
垂直に段差を登って山頂を目指したほうがはるかに近道だったよ、
無駄な行軍がヤマトタケルの死期を早めたね、
ああ切ない……という石段ピラミッドの情景・解説つきでした……
(注)歴史上の人物とはなんの関係もないフィクションであります(笑)

 

 

 

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TITLE: エレンくん

CATEGORY: アニメ・まんが雑記 DATE: 03/18/2015 18:59:42



幼稚園バイトが春休みに入り、
さあシノブくんだ~!続きのオハナシを書くんだ~!
と思ったのですが、気が散る気が散る気が散る・・・(涙)

息子に「進撃の巨人」というマンガをおすすめされ、
「この絵柄はきらいだ、こんな絵へたくそじゃ」と
言ったばかりに、試しにマンガ絵を模写するはめに・・・

で、描いてみたこの絵・・・エレンという男の子です。

いや、難しいです・・・
いまどきのマンガ家さんの素晴らしいデッサン力、
さりげなくも
めちゃくちゃカッコ良い絵柄だと、よくよく実感できました。

でもね、
「進撃の巨人」の
ハードな描写や残酷さがある物語は、
やっぱり苦手かなぁ・・・

 

 

 

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TITLE: 星の子守歌

CATEGORY: シノブくん雑記 DATE: 03/15/2015 13:31:20



イスルギさんの「星の子守歌」メロディをUPしました。拙いですが……

https://www.the-wings-at-dark-dawn.com/shinobukun1.song_komoriuta2.html

 

 

 

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TITLE: チリン、チリン

CATEGORY: メルヘン雑記 DATE: 03/15/2015 13:24:37

ちょうど、クモの巣とか、織物とか、音楽とか……ボ~ッと考えているところでした。
そんなとき、
刺しゅうの民族柄パターンから紡ぎだされる、チリン、チリンというオルゴール調の音色に出会えて、ドキドキ……
なんだか、そう、まるで天の河の水音のようで……
とても、とても、惹かれます。



http://wired.jp/2015/03/03/finding-melodies-hidden-traditional-embroidery/


➡ 民俗衣装の刺繍を音符にして音楽を奏でる手回しオルゴール(動画あり)

(ハンガリーの伝統的な刺繍柄をパンチカードで写し取り、音楽ソフトで音符化すると、美しい音楽が聴こえてくる。動画で紹介)

 

 

 

 

 

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TITLE: オルフェウス

CATEGORY: 神話雑記 DATE: 03/15/2015 13:03:19



 オルフェウスは、亀の甲羅に7本(または9本)の弦を張った竪琴を奏でた。
 彼の死後、竪琴は獣帯(黄道12宮)の中心に置かれ、琴座となった。
 もとはヘルメスが亀を食べ、その甲羅に2本の葦と7本の弦を張ったもので、竪琴(リラ)の発明以前には、笛しか存在しなかったという。
 オルフェウスは、生け贄に反対し、早朝の丘で日の出を拝む宗教の祖となった、とも伝えられる。
 ところで、彼の竪琴が亀の甲羅なのも、象徴的な意味があるかもしれない。
 亀甲文様(6角形)は、神社や家紋で使われる。古代、中国や日本で亀の腹甲を焼いて占う祭儀は、国家行事だった。

 亀の甲羅の文様や、蜘蛛の巣、あるいはミツバチの巣など、自然界にある形から、古代の祖先達が、規則性や調和の美を発見し、生活に応用していった過程は想像に難くない。
 八卦図やホロスコープなど、占術の盤面図は、どこか蜘蛛の巣に似ているかもしれない。あるいは、亀の甲羅の文様に……

 オルフェウスの竪琴の亀は、海亀だったとも伝えられる。
 水や海洋、そして網目文様を想起させる海亀の竪琴。
 その竪琴には、吟唱するオルフェウスの詩才を愛でたヘルメスが、自ら発明した楽器をオルフェウスに贈った……という逸話も残る。
 アナンシ……ヘルメス……オルフェウス。
 オルフェウスが、知恵(網)と水と物語の神アナンシ(アフリカ発祥の蜘蛛男)に、どこか遠く連なる存在であるような気がしてくる。

 

 

 

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TITLE: 漁夫王

CATEGORY: 神話雑記 DATE: 03/15/2015 12:42:25



漁夫王(いさなとりのおう)とは、アーサー王伝説の聖杯探求に登場する「傷ついた王」。
キリストを刺した「ロンギヌスの槍」によって、癒えぬ傷を負い、王国も荒廃している。
一説には名をアンフォルタスという。
アンフォルタスは、水の女神達(アナヒタ、アンフィトリテ、アフロディテなど)と語感が近い。
もとは水や海洋の神への信仰だった名残りが、キリスト教の時代に「中州城に住む漁夫王」へと発展したのだろうか。
漁に使う網は、古代には貴重な先人の知恵だっただろう。
水と網の神といえば、太古の蜘蛛神の系譜だ……聖杯伝説の中核に太古の神。





http://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=漁夫王&oldid=46968463

漁夫王 - Wikipedia

漁夫王(いさなとりのおう、フィッシャーキング、Fisher King)は、アーサー王物語に登場するカーボネック城の主。本名はペラム王で、またロンギヌスの槍によって癒えない負傷を得たことから、不具の王(Wounded King)などとも呼ばれる。王が病むことにより王国も同様に病み、肥沃な国土は荒野へと変わってしまう。王の病を癒すために勇者たちが「聖杯」を探しに赴き、そのうちの一人が聖杯を探し当て王と王国を癒すことに成功する。

ja.wikipedia.org

 

 

 

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TITLE: 卒園式

CATEGORY: 徒然記 DATE: 03/15/2015 11:52:51




つとめ先の卒園式がありました。
3年間、預かり保育で
いっしょに遊んだ子ども達、
すっかりお兄さん・お姉さんになって
園を巣立っていきました。

見送る側はほっとしたような、
かなり寂しいような……

3年間、元気な笑顔をありがとう。
小学校でも、元気に活躍してくださいね。



つとめ始めてから、4回目の卒園式。
毎年のことながら、感無量……です。





 

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TITLE: 3.11

CATEGORY: 徒然記 DATE: 03/11/2015 11:03:06



四年めです。
長かった、四年。
あっという間だった、四年。
今年の3月11日の14時46分は、
預かり保育で、
園児と遊んでいる真っ最中……のはず。


被災したたくさんの方々に、日々の安らぎがありますように……
震災の犠牲となった方々に、安らかな眠りがありますように……

 

 

 

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TITLE: 天の河 (5)

CATEGORY: 創作「オモカゲ山のシノブくん」 DATE: 03/04/2015 12:38:20

 

 

 ふりしきる雨音に、われにかえった。
「イスルギさんは、すぐ迷子になるからね……」
 そういってわたしの右手をつかんだはずのシノブくん。もう片手で、水色の紙を差しだしながら、男の子にたずねかける。
「これかな、きみのたんざく」
「あ……ありがとう、おにいちゃん」
 男の子は、おどろいた顔であたりを見まわした。
「もう風にとばされないようにね」
 シノブくんからたんざくを受けとると、男の子は大きくうなずいた。
「うん、家に持ってかえって、お母さんに糸を結んでもらうよ。それから、折り紙のお星さまをたくさん作って、この笹、もっときれいにかざるんだ」
 男の子は、雨にぬれたたんざくを、だいじそうにながめた。
「すこし、にじんでしまったね」
 シノブくんがつぶやくと、男の子はじっと目をこらして、インクのにじんだ線をみつめた。
「なんだか、舟に人がふたり、のっているみたい……」
 男の子は、ひとりごとを言いながら、ゆっくり首をかしげ、にこっと笑った。
 そのたんざくには、星がひとつ、舟がいっそう描かれ、そして……にじんだインクが、舟の上のふたりの人影に見えた。
「ありがとう」
 もういちどお礼をいうと、男の子は、元気よく雨の中をかけていった。

「あの子の名前……カイトくん」
 ぼんやりつぶやくと、シノブくんがうなずいた。
「そうだね」
 はげしかった雨がすこし小止みになり、空があかるんできた。
「さぁて、イスルギさん。お祭りのワラジ行列に、ついていこうか」
 シノブくんが楽しげに、わたしの手をひっぱった。

「わっしょい、わっしょい」 
 白装束の人々にかつがれた大ワラジが、オモカゲ街をねり歩き、オモカゲ川まで運ばれていく。
「わっしょい、わっしょい」
 いつしか雨あがりの街はたそがれて、オモカゲ川が夕ぐれ色にそまる。
「わっしょい、わっしょい」
 水しぶきをあげながら、大ワラジをかついだ人々が、オモカゲ川の浅瀬をわたる。
 まるで大ワラジをはいた大男が、水面をすべっていくようだ。
 西の空に、一番星がまたたきはじめた。
 日暮れていく川面の大ワラジは、星の波間までただよっていく、いっそうの舟にも思われた。

 いく羽もの黒い鳥影が、大ワラジを見おろし、オモカゲ川の上をつらなって羽ばたいた。まるで、つばさの橋をかけるように。
 わたしのすぐそばにも一羽、飛んできた。
 その夜の色の翼には、星あかりのような白い羽がまじっている。
「カササギの橋とは、風流じゃないか。もう昼寝からは覚めたのか、アズマ」
 シノブくんが呼びかけると、そのカラスによくにた鳥は、くるりと円を描いて飛びながら、しわがれた声で鳴いた。
「すこしだけ様子をみにきたのだ。どうだ、キツネの子、祭りは楽しんだか?」
 からかうような、アズマさんの声が、耳のおくでひびいた。
「これから、川原で打ち上げがはじまるぞ。もうすこし楽しんでこい」
 黒い鳥は、オモカゲ川の川面をまうカササギの群れへと、飛びさっていった。

 大ワラジを奉納した川原に、たくさんの人があつまって、なにか待っている。
 ふいに、夜空に、金の花がひらいた。
 とおい天の河にたむけるのか、かぞえきれない光の雨が、青い闇を流れおちる。
 オモカゲ川にうつる光の波を、わたしは見つめていた、まるで時がとまったように。
 シノブくんのかたわら、いつまでもずっと。



                     ( - 天の河 - 2015.3.4 )
 

 

 

 

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TITLE: 天の河 (4)

CATEGORY: 創作「オモカゲ山のシノブくん」 DATE: 03/03/2015 10:58:47

 

 

 シノブくんが、へさきに立って横笛をふきならすと、緑の光がこぼれる。
 キラキラひかる緑のヘビは、あっというまに笹舟を、星の波間へとつれだした。
 わたしは、カイトくんがしっかり持っていた笹の枝に、吹きちぎられた水色のたんざくを、糸で結びなおした。
「おねえちゃん、ありがとう」
 カイトくんは、うれしそうだ。
「とってもきれいな銀の糸だね」
「どういたしまして」
 結んだ糸が、わたしのシッポの毛だということは、ないしょにしておこう。

 星くずが舟べりにぶつかるたび、コロン、ポロン、とふしぎな水音がたつ。
 コロン、ポロン……
 この水音、どこかで聞いたことがあるような……
 この星の波間のどこかに、わたしの帰る場所があるような……
 チリン。
 胸につるしていた、オモカゲ山の水晶のかけらが、かすかにふるえた。
 なんだろう?

「彼方でまたたく 夢の星
 あわくきらめく 時の石
 石をみがいて 星にしよ
 涙のかけらも 友にして
 闇のしずくを いやすまで」

 ふと、いつかの子守歌が口からこぼれた。
 チリン、チリン。
 胸もとの水晶が、ふるえる。

 舟べりの星くずたちが、キラキラと舞いながら、あつまってきた。むれ飛ぶホタルのようだ。手をのばすとかんたんに、つかまえられた。
 カイトくんの笹の枝に、そっととまらせると、そのままキラキラひかっている。
「ほんとの星かざりだ」
 カイトくんが目をかがやかせ、星くずをつかまえては、笹にとまらせていく。
 ほそい葉にたまるツユのように、たくさんの星くずがきらめいて、水色のたんざくをとりかこむ。カイトくんの笹の枝は、とても見事にかざられた。
「すごいや、おじいちゃんに見せてあげたいなぁ」

 まるでカイトくんのことばに応えるように、星の波間のかなたから、いっそうの舟があらわれ、ゆっくりと、こちらに漕ぎすすんできた。
 シノブくんの笛の音が、しずかにひびきわたる。
「あ、おじいちゃん、おばあちゃん……」
 手漕ぎの舟をあやつるのは、がっしりした腕に櫂をにぎった、おじいさん。白髪だけれど、日焼けした顔がわかわかしい。
 その舟にはもうひとり、やさしくほほ笑むおばあさんが座っていて、ひざの上で縫い物をしていた。
 二そうの舟が、星の波間にならんだ。
 カイトくんが笹舟から身をのりだすと、おじいさんも舟べりから腕をのばし、くしゃくしゃの笑顔で、カイトくんの頭をごしごしなでた。
 おばあさんが、ひざの上の縫い物の糸をきり、なにか刺繍をした布をひろげて、カイトくんに見せた。
 刺繍は、かわいらしい図柄で、なかよく笑う三人家族がえがかれていた。
「それ、パパとママとぼくだね、おばあちゃん。うん、そう、そうだよ、ぼくたち、元気だよ」
 カイトくんが力をこめてうなずくと、おばあさんは、その布を大切そうにカイトくんに手わたした。
「ありがとう、ぼくからも、これ……」
 カイトくんが、水色のたんざくを結んだ笹をさしだすと、おじいさんとおばあさんは、とてもうれしそうに受けとって、美しい枝をほれぼれとながめた。

 シノブくんの笛の音が、ゆっくり尾をひいて鳴りやんだ。
 星の波間を、しずけさがつつんだ。
 おじいさんとおばあさんが、手をふっている。
 おじいさんは櫂をもち、おばあさんは笹の枝をだいている。
 二そうの舟が、すこしずつ離れていく。ゆらゆら、ゆらゆら、笹舟がゆれる。
 コロン、ポロン……
 ふしぎな水音だけが、耳をうつ。

 

 

 

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TITLE: 天の河 (3)

CATEGORY: 創作「オモカゲ山のシノブくん」 DATE: 03/01/2015 17:56:01

 

 

 ふいに、ピカッと空がひかり、ポツリと大つぶのしずくが落ちてきた。
「あめだ、雨がふってきた」
 にげまどう人々におおいかぶさるように、夕立があたりを白くけむらせる。
 稲妻の青びかりが、黒雲にはしる。
 ガラガラズシャーンと、空気がわれるほどの雷鳴が響きわたった。
「雨やどりしよう、イスルギさん」
 シノブくんといっしょに、建物のかげに駆けこもうとすると、ヒラッと何かが目の前をよぎった。
「まてっ。まってくれよぅ」
 雨にうたれてずぶぬれの男の子が、風にとばされた水色の紙を追いかけ、空に手をのばした。
 息をはずませる男の子におかまいなく、雨の白いカーテンをめくりあげ、人々の手からカサをもぎとり、風はふきぬけていく。
 カサもない男の子の手には、ちいさな笹の枝がにぎられていた。
 空にまいあがる水色の紙をおいかけ、わたしも男の子といっしょに駆けだそうとすると、シノブくんに右手をつかまれた。
「イスルギさんは、すぐ迷子になるからね……」

 シノブくんは、男の子に声をかけた。
「たいへんだ、たんざくが飛ばされたのかい?」
 男の子がこくんとうなずくと、シノブくんは雨足のつよい空をみあげた。
「どうしようかな……よし、そうだ」
 シノブくんは、男の子が手にした笹の枝から、いちまいの葉をとって、ふっと息をふきかけた。すると、ちいさな笹の葉は、みるみる大きな舟になった。
「さぁ、ふたりとも、この笹舟にのって」
 とまどう男の子の手をとり、うながされるままのりこむと、その緑の舟は、ふわりと風に浮きあがった。

「わっしょい、わっしょい」
 雨の中、いせいのよいかけ声をひびかせ、白装束の人々がずぶぬれで、大ワラジをかついでいく。
 その大ワラジにそうように、わたし達の笹舟が空をすべっても、だれも気がつかない。
 舟のへさきに立つシノブくんは、雨にぬれ風にふかれて、なんだかいつもよりキラキラと楽しげだ。
 風にのった笹舟が、あっというまに、たんざくに追いついた。
 シノブくんが風に腕をのばし、ぬれそぼった水色の紙をつかまえた。
「これかな、きみのたんざく」
 シノブくんの手のひらには、びっしょりぬれた紙にインクのにじんだ線でえがかれた、星がひとつ、舟がいっそう……そして、「カイト」という文字。
 男の子が、こくんとうなずいた。
 どうやら、この子の名は、「カイトくん」らしかった。

「おねがいごとは、星の絵、そして舟の絵……うーん?」
 シノブくんが首をかしげて、じっと、そのたんざくを見つめた。
「字で書ききれないくらい、いっぱいのおねがいごと?」
 シノブくんがつぶやくと、カイトくんはびっくりした顔でうなずいた。
「ぼくのおじいちゃん、魚をとる船がしずんで、お星さまになっちゃったんだ」
「そうか、このたんざくは、おじいちゃんへの手紙だったのか」
「うん、ずっと前になくなったおばあちゃんと、お空で会えるといいね、なかよくくらしてね……って、書いたんだよ」
 シノブくんは、大きくうなずいた。
「なるほど……よくわかった、カイトくん」 
 さっきからキラキラと、シノブくんをつつんでいた光が、あわい緑にかがやいた。
「今日は七夕だからね」
 シノブくんが、ふところから横笛をとりだした。
「空のおじいちゃんとおばあちゃんに、手紙をとどけよう」 
 シノブくんの笛の音とともに、あわい緑の光があふれ、泉からほとばしる小川のように、笹舟をうかべた。
「わっしょい、わっしょい」
 オモカゲ街をねり歩く大ワラジが、だんだん下のほうに、小さく遠くなる。
 わたし達の笹舟は、まるでキラキラした光のヘビの背に運ばれるように、空高くまいあがった。

 

 

 

 

 

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